その彼と再開は唐突だった。

 

 

 

 

 

 

 

僕と彼らの交わる道2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「って言っても義母さんにさえ最初、立てついてたもんな。」

エドとアルは動きを止め、声のする方向へと顔を動かした。

その様子を男は見て取ると自分のコートのかぶりを解いて顔を見えるようにした。

「久しぶり!エド、アル」

それは懐かしくてでももう逢えないと彼らが思っていた人物だった。

「「、、、、、、、」」

二人は驚きのあまりに膠着した。そして周りの気配をうかがった。

「あぁ、義母さんたちはいないから心配しなくていいよ!」

その二人の慌て様を見て苦笑いしながらはエルリック兄弟に話しかけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それにしてもエド、髪伸ばしたんだー!三つ網、似合ってるよ!」

エドを左にアルを右にはこの村にある宿兼先程自分に仕事を振ってくれたマスターの店を目指した。

はエドの三つ網にちょいちょいと触れたりする。

「くすぐってーな!もう。」

「それにしても三人で歩くの何年ぶりだ?義母さんには連絡してる?」

その言葉を聞いてアルはすかさず突っ込んだ。

「そういうさんこそ師匠と離れてるからそんなこと聞くんでしょ?」

「あ、ばれた?でも噂どおり、エドは小さいまんまだし、アルは巨大化して鎧着てるし、二人ともどうしたの?」

その言葉にエドは固まった。

小さい。

小さい。

いくら

好きな女でも

それは

言ってはならない

禁句ワード!!!!!!

「誰がマイクロドちびミジンコだとーーー」

泣いていた。泣きながらぎゃーっとに襲い掛かった。

が。

ひょいひょいとのらりくらりとはエドの攻撃をすべて受け流した!

「ふ。エド。あまく見て欲しくないな。あの後も僕はあの人と共に生活をしてきたんだぞ!」

ホロリと涙を流しながらは苦労話をするような感じで言いのけた。

「それにアル!エドを甘やかしちゃダメだよ。そんな鎧、着れるくらいなら兄を押さえつけなさい。」

でも、

は続けた。

「二人とも変わってないね。」

そうして腕を組もうとはエドの右手をそしてアルの左手に手を伸ばした。

だが二人はさっとそれを拒否した。

それには少し気を悪くしたのか顔をしかめた。

「何、この格好の僕とは腕を組めないと?」

「違うけど、、、、」

エドとアルは互いを見合った。

きっと触られたら気づかれる。

そんな二人を見かねたは「さっさと宿いこ宿」と二人をまくし立てた。

なんともきまりが悪い感じで三人は宿へと向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんでがここにいるんだよ?」

エドは不機嫌そうにに問い掛けた。

「しかもその格好、、、」

アルは何か言いたそうな物言いで聞く。

「ちょっとね、家出中なんだ。修行の旅って奴?」

チューっとストローでジュースを飲みながらはさも当然のように話した。

「い、家出って本気?!師匠が許したの?!」

アルは驚きのあまり叫んでしまった。

「アル、静かにしなさい。僕もそのことについてはあまり考えたくないんだ、、、」

の顔に一瞬、怯えが見えた。そして頭を抱えた。

「でも修行の旅って何を、、、」

エドが眉間に皺を寄せながらまた問い詰める。

「そう、せっかちにさ聞かないで。ゆっくり話そう。なんせ今日から一緒に旅するんだから。」

「「、、、、、、、、、、、」」

にっこりとエルリック兄弟、二人の師匠であるイズミに似た笑顔がそこにはあった。

そしてその笑顔を見て絶句している年若い錬金術師たちがここに二人いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2004/3/7脱稿

 

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