「ところでお年玉ってなんだ?」
エドは部屋を退室した後にに質問した。
「へ?わかっててもらってるんだと思ってた!」
は驚いたような声をあげて二人を、エルリック兄弟を見た。
「実は。僕たちも結構日本のことは本で読んだりしたけど、、、」
アルも弁明めいた言葉を出した。
「お年玉っていうのはね、新年を祝ってする贈り物のこと。」
「それでそれは特に子供に対してということか?」
エドは自ら地雷へと突っ込んでいく。
「そーれーをーいーうーなー!!!」
まるで地を這うような声をもともとか細い声から振り絞りながらはエドに襲い掛かった。
「はっはっは!誰もお前のこと、「子供」とか言ってねぇぜ!」
ぎゃーぎゃーと廊下で騒ぐ二人を見てアルは困り果てた。
「二人とも!いくらなんでもよそ様の家で騒ぐのは、、、」
聞いてないし、、、。
「そーよ!いくらかわいいちゃんでもそれは許さないわよ。それにもっとかわいいお客さま、連れてきてたんじゃない?」
アルへの救いの女神か、アルにはあまり見たことのない服装に着替えたユミがそこに立っていた。
しかもその腕には怯えた表情の小エルリック兄弟の姿があった。
「あ、ー、、、た、助けて。こいつ、、、」
ちびエドがたちに向かって腕を伸ばしながら言った。
「ぼくたちを放してくれないのー!」
ちびアルに関しては泣いている。
、、、、何が起こったのか?
ユミの登場にとエドは一旦騒ぎをやめた。そしてユミの腕のなかにいる二人に気づいた時、以前よりも激しい騒ぎになった。
「ちびエド!」
「ちびアル!」
二人はおのおのにその名前を呼んだ。
だがその声に安心したのかますますちびたちは泣くばかり。
「姉さん、、、いったい何やったの、、、、。」
エルリック兄弟は振り返った。
そこには黒い雲をまとったの姿だ。
そして前方をまた見てみる。そこには笑顔のあのウィル(最強腹黒男)の従姉妹ユミ。
「ちょっとねー車検めたらこーんなかわいい座敷童子がいるんだもの。」
うふふーそう言うとユミはギューっと二人を抱きしめた。
『ふむ!車中に残してくるなんて座敷神さまに失礼じゃろ?』
ユミの背後からのっそりとでてきた初老の男性が出てきた。
『おじさん、、、。』
はげっそりとしながらそう呟いた。
『ほう!少しは大きくなったかの?そこの金髪のおちびさんに比べては高い。』
ふむふむとの黒い髪の毛を乱すかのように豪勢に撫でまわすその手はこの地で生きている証拠のような手だった。
『だぁれがちびだとー!!!』
むきーっと暴れる兄を元の姿に戻ってからは止めるのも容易ではなくなったアルが一生懸命押さえつけている。
ちなみに男性は日本語で話しているがエドは一番に覚えた単語もまた『ちび』であった。
「に、兄さん!」
そのエドの様子にはっはっはと豪胆に例の発言の元は笑っていった。
『すまぬ、すまぬ。男児、それくらいの威勢がないとな!それにしても難儀だな。お前もあいつと同じムジナか?』
二人は、はて、なんの事だろう、と最初頭を傾げたが二人とも(特にエドが)ピンときた。
『えぇ、違いますよ?あんな年増じゃありませんよ?僕たち』
エドは弟アルの肩を組んでにっこりと笑ったのを見たは逆上した。
『むきー!!!今度はそう来るか!おじさんまで一緒になって。大人気ないぞ、てめぇら!!!』
この渦中の中アルは確実に思った。
(みんな大人気ないよ)
と。
2004/2/18脱稿
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