「んじゃ、まず服ね。服。車を入れたのは5階だったな、、それからここの男物はたしか三階のはずだ。」

はそういうと人で込み合っているショッピングモールのエスカレーターに飛び乗った。

「!!!これ、、、」

エドは心底驚いたような声をあげて遠ざかっていくを見つめている。

「ん?あ!二人とも!何やってるの!早く飛び乗って。邪魔になっちゃうよ!」

そう言われて即座に反応したのはアルの方だった。

アルはエドの肩を押してエスカレーターに飛び乗った。

エドは急なことに驚いてよろけたが、それをとアルで支えた。

「なー!アル!急に何すんだよ!!!」

エドは後ろにいるアルに振り返りコブシを振り上げた。

「に、兄さん、だって〜」

アルもとっさのことだったので声をかける暇もなく行動してしまったのだろう。

弱り果てた顔を背けて手で守っている。

「まぁまぁ、エド。、、、ちょっと恥ずかしいよ」

は「はははは」と笑いながら注意する。

「もうすぐ降りるよ」

 

 

 

「はぁーさっきのはびっくりしたー」

エドがいかにも疲れましたというようにため息を漏らした。

「ほんとーに。ぼく、あんなのに乗ったの初めてだよ」

「そりゃオレだって」

エルリック兄弟はお互いの言葉を聞いてまたため息を吐く。

「そんなにびっくりしたの?」

は珍しいものを見るように二人を見た。

「そりゃあ、もう。」

アルはまっすぐな視線をに向けて頷きながら言う。

「たしかにああいう機械はあるけど人まで運ぼうとかそういう概念の方がないぜ」

エドがそう言うのを聞くとは吹き出した。

「確かに一理ありだね。怠けるために考えられたようなもんだもんね」

それを聞いてエルリック兄弟は何でそんなにが愉快そうに笑っているのかわからず首を傾げていた。

「さて、もう落ち着いたでしょ?もう一回さっきの乗るよ?」

行こう、とはエドとアルの腕をつかんで引っ張る。

「ええ!また乗るの!」

エドが心底嫌そうな顔をする。ちなみにアルは特にそうでもなさそうだ。

「兄さん?」

アルがエドを気遣うように見つめる。

そんな弟の気遣いに気づいたエドはかぁっと頬を真っ赤にさせて喚いた。

「な!怖いとかなんかじゃないからな!」

「じゃあ気持ち悪くなるの?」

も眉間に皺を寄せながらエドのその反応に心配になって聞く。

「、、、、兄さんこわ」

「行くぞ!二人とも!!」

アルが最後まで言い終わらないうちにエドは意を決してエスカレーターに飛び乗った。

「、、、、なんだったの?」

はあごで一人で飛び乗ったエドを指してアルに聞いた。

「さぁ」

アルは肩をすくめながら

「兄さん、待って」と叫びながらの手を取ってエスカレーターに飛び乗った。

 

 

 

 

 

 

 

2004/1/10脱稿

 

  

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