「天の園」に生きた人々

 ここでは「天の園」に出てくる人々の紹介をします。ネタバレを含むと思われますのでいやな方はとばしてください。

もしも天の園を読んでいて『この人誰だっけ?』ということになった時使っていただければうれしいです。

あいうえお順(学校編)

名前 初登場 説明
青木正 三・P112 保たちのクラスメイト。
赤木ヤエ 三・P112 保たちのクラスメイト。
秋田福子 一・123 お宮の神主の子。きれいな子。保のクラスメイト。
井上すが子 三・P112 通称すがちゃん。保たちのクラスメイト。
梅原てる代 一・P123 雑貨屋の子。きれいな子。
大井新作 四・P155 別名トノサマガエル。とてもえらそうな子。兄は村の青年団の団長。
沖和夫 一・P132 のっぽ。
河北保 一・P10 通称タモ公。クラスではいつも一等賞を貰っている。あおびょうたん。
ガンモ 二・249 おっかない顔の三年生。石山部落の子。
栗田兵五郎 一・P117 ひょうきん者。人気のキョロ助。
小池先生 一・P115 保の担任。(一年〜二年の二学期まで)
小森ふゆ子 一・P118 おちょぼ口。勉強が好き。副級長。しつけのよい子。きれいな子。

隣部落の大きな農家の子。保の一番の仲良し。保のあこがれの人。

佐賀今吉 一・P116 でか頭
坂本源八 一・P118 体が大きく力も強い。顔もがんこでいたずらっ子。ガキ大将。

保の親友でライバル(目標)。通称ゲンパ、ゴリラ、親分。

鈴木みえ 二・P157 生徒の病気係りの先生。三年生の二学期から保たちの担任になった。
高倉教頭 五・P24 カミナリ先生。子どもに恐れられている。
立松みさお

先生

五・P111 やさしいきれいな音楽の先生。女生徒のあこがれ。河北家の下宿。

喜美子と同い年。

手塚月男 一・P122 村の主だった家の子。わがまま育ちの気が弱い。勉強好き。

保の勉強でのライバル。保と同じくいつも一等賞を貰っている。

夏川静男 一・P122 親譲りの気性の静かな子。。源八と同じくらい力持ち。
野島金吾 一・P122 野島牛舎の子。かけっこの選手。未来の飛行将校。
長谷川きよ 三・P72 保のクラスメイト。おしゃま。
平井梅次 一・P122 おせっかいや。カブト山とよばれる農家の子。

あだ名チビカブト、つべこべや。

三波校長 一・P16 唐子尋常小学校の校長。
宮原雅彦   保たちが四年生の時にやってきた師範出の先生。担当国語

保たちの担任。(〜卒業まで)ナマズが好きらしい(特に天ぷら)

森下辰吉 二・P22 通称辰やん。無口。でもあいきょう者という人気者。瓦屋の子。
八木進 一・P117 通称イドギッチョ。
八木鶴平 五・P146 通称ツン平。進の10歳離れた弟。保たち、クラスのマスコット的存在。

生まれてすぐから進と共に学校へ来ていた。

保のクラスメイトは計48(入学当初)いた。物語には19人の名前が出てきている。

 

 

 

河北家

 河北家の家長河北徳三郎が2回目の脳出血により働けなくなったため、三重県鳥羽からかつらの実家がある唐子へ明治41年保3歳の2月に移り住む。徳三郎はこの年の12月、他界。

かつらと5人の子どもが残された。しかしその4ヵ月後、村に伝染病「ジフテリア」が2人の子どもの命を連れ去った。

 残されたのはかつらと喜美子、久仁子。そして保だった。

名前 初登場 説明
河北徳三郎 一・P20 保の父。石井家から河北家へ養子に出される。半官吏半学者。

通信省官吏だったが2回目の脳出血に倒れる。享年45歳。

河北かつら 一・P10 保の母親。馬橋家の長女。徳三郎の妻。もう一人の主人公。

フェリス女学校を卒業している。

河北千代子 一・P85 保の知らない姉。(河北家長女)

保の生まれる前に信濃川に転落、死亡。(3)

河北喜美子 一・P22 保の8つ離れた姉。(河北家次女)

石井家に預けられ、横浜の女学校へ通っていた。

河北琴子 一・P85 保の知らない姉。(河北家三女)

保の生まれる前に物干し竿が頭に落ちてきて死亡。(1歳半)

河北竜雄 一・22 保の3つ離れた兄。(河北家長男)ジフテリアによって死亡。(9)
河北久仁子 一・P10 保の2つ離れた姉。(河北家四女)体が弱い。

頭が良くて卒業時に県知事賞を貰う。常に副級長。

河北保 一・P10 「天の園」の主人公。(河北家次男)河北家唯一生き残った男。

久仁子曰く「サンキチ」=散歩キチガイ。雲を見るのが好き。

河北操 一・P22 保の2つ違いの弟。ジフテリアによって死亡。(3歳)

 

 

馬橋家(本家)

 馬橋家は昔<代官>をしていた旧家だ。村からは本家と呼ばれている。三階建てのお屋敷を代官屋敷という。かつらはこの旧家の一人娘だった。

名前 初登場 説明
馬橋忠九郎 一・P16 保の伯父。かつらの兄。厳しい人。

鶴のようにやせて背が高くて半白髪。本家の旦那。

馬橋

玉四郎宗忠

一・P37 保の祖父(かつらの父)。明治4210月胃がんで死亡。

文武両道に秀でた非凡の人。大旦那。

馬橋千代 一・P40 保の祖母(かつらの母)。本編では名前のみ登場。

少なからず玉四郎宗忠おじいちゃんより早くに死亡している。

馬橋いそ 一・P112 忠九郎の妻。保の伯母。
馬橋光忠 一・P22 保のいとこ。馬橋家長男。川越中学へ進学する。保は尊敬している。
馬橋鉄忠 一・P22 保のいとこ。馬橋家次男。竜雄と同い年。柔道の選手。
馬橋輝忠 一・P22 保のいとこ。馬橋家三男。久仁子と同い年。算術が得意
馬橋福寿 一・P22 保のいとこ。馬橋家長女。
馬橋美知 一・P22 保のいとこ。馬橋家次女。

 

 

 

 

 

馬橋家(講堂)

 馬橋家の墓地のある一角に<講堂>と呼ばれる古寺みたいな建物がある。その建物に住んでいるのが本家の大旦那、つまり保の祖父玉四郎宗忠の一番下の弟家族である。

 この建物は昔保の曾おじいさんにあたる天雀おじいさんが村の人々を集めて学問の講釈をした塾の建物である。今は立派なお化け屋敷だ。

名前 初登場 説明
講堂の

おじさん

一・P220 他にも「仙人おじさん」「発明おじさん」と呼ばれる。

馬橋玉四郎宗忠の末の弟。発明に夢中。働かない。

忠九郎やかつらの叔父にあたる。(実名不詳)

おろく

おばさん

一・P221 講堂のおじさんの妻。目が悪い(トラホーム)。かつらの義理の叔母。

講堂のおじさんが働かないのでいつもお金に困っている。

武さん 一・P222 熊谷の本屋に奉公しに行っている。かつらの従兄弟。保の従兄弟違い。
おりゅう

ちゃん

一・P221 保より3歳年上。かつらの従姉妹。保の従姉妹違い。

小学校卒業後すぐ奉公へだされる。久仁子に似ている。

馬橋たかね 一・P220 通称おチビ。保より6歳年下。かつらの従姉妹。保の従姉妹違い。

飢餓により死亡。(三歳)

 

 

親戚(馬橋玉四郎宗忠の子ども(保の叔父)と保のひいおじいさん)

名前 初登場 説明
(名前不詳) 一・P40 宗忠の次男。北海道で役人をしていた。ふぶきで死亡。
馬橋延行 一・P37 宗忠の三男。大森の叔父さん。かつらのすぐ下の弟。養魚会社で成功
お梅 四・P230 延行の妻。保の叔母。
馬橋親行 一・P26 宗忠の四男。本所の叔父さん。元警部補。保の気心を知っている。
馬橋厚行 一・P36 宗忠の五男。越生のおじさん。いつもどもる。米商人。
おわかと

初子

四・P190 厚行の妻と娘。娘は久仁子に似ている。
馬橋徳紀 一・P35 宗忠の六男。かつら曰く詩人。半分のんき坊主半分むずかし屋。

英語が出来る。親行の会社で働いている。保はひどく尊敬している。

馬橋天雀 四・P110 たいへん立派な国学者。講堂を建てた。

 

石井家

 浜松の武士の家柄。徳三郎はこの家から同藩の河北家に養子にやられる。 

横浜に家がある。河北家の何十倍の規模を持っている。家長の石井梁平は貿易会社を建てた。そのため大変な金持ち。徳三郎は12歳の時、この兄を頼りに単身横浜へ出てきた。

名前 初登場 説明
石井梁平 一・P24 徳三郎の実兄(一番上、親子ほど離れた)。通称横浜の伯父さん。

若い頃浜松藩の武士だった。徳三郎に学費を出した。

石井花子 一・P 梁平の妻。厳しい人。保の伯母。
石井寛道 一・P 梁平の息子。慶応義塾大学に通っている。山岳部所属。山男。

保の尊敬している人。保の従兄弟。

堀中家

名前 初登場 説明
堀中剛平 二・P29 笠間のおじさん。県下で指折りの財産家。埼玉県多額納税者の一人。銀行の頭取。埼玉学友会会長。妻に先立たれかつらを後妻として迎え入れようとした。かつらのいとこ。6人の子どもがいる。
堀中七郎次 二・P29 堀中家のご隠居。馬橋家から堀中家へ養子に行った人。

馬橋玉四郎宗忠の弟。かつらの叔父。

おりき   堀中七郎次の妻。堀中剛平の母。

松下家(タイワン屋)

 松下家は唐子村で商店を営んでいた。屋号は<松下商店>だが村の人からは<タイワン屋>と親しみをもって呼ばれていた。さとうや酒やみそ、ときには反物まで売っていた。

 主人の松下宇五郎は若い頃昔台湾に渡り、商売をしたことがある。それが<タイワン屋>と呼ばれる所以だ。

名前 初登場 説明
松下宇五郎 一・P23 通称タイワン屋のおじさん。かつらの同級生。

保を本当の息子のように可愛がっている。

体格がよく肝っ玉も太い。だがおとなしい。村の人々に好かれている

自転車を持っている。妻に先立たれた。得意は武勇伝。鉄砲打ちが好き。

松下サイ子 二・P42 宇五郎の一人娘。名前のみ登場。

近所の人(あいうえお順)

名前 初登場 説明
アイさん

乞食

五・P230 みちみち食いながらぁの後に八幡穴に入った乞食。村人からの評判も良い。二人引きの人力車を運べるほどの力持ち。
浅利 一・P170 唐子まわりのヨカヨカ飴屋の本名。貧乏。六人家族。
荒畑さん 二・P114 通称金鵄勲章。日露戦争で名誉の負傷をして金鵄勲章を貰った。
石山部落の豆腐屋 二・P260 ガンモの家。豆腐屋。
稲さん 一・P210 野島牛舎の牧夫。若い頃北海道で牛と暮らした。50歳くらい。
梅原 三・P230 てる代の家。雑貨屋。母親が切り盛りしている?
亀ノ沼 四・P40 本家の親類。名前のみ登場。
空虫和尚 二・P163 美念寺の和尚。立派な坊さん。村人からも尊敬されている。

本家の伯父さんと仲良し。

ゴーちゃん 一・P74 保の友達?名前のみ登場。
シジュウカ

ラおばあ

一・P59 宗忠の幼馴染。機織りをしている。竜雄と仲良し。

シジュウカラとは宗忠がつけたあだ名。底抜けに親切。

シジュウカラおばあのおじさん 三・P252 シジュウカラおばあの息子。しぶちんらしい。
島村さん 四・P86 沢井。ふゆ子の家と交流がある。
新宅 一・P64 本家の昔からの親戚。ここのおやじは変人らしい。
杉の裏千本屋敷 四・P40 本家の親類。名前のみ登場。
助さん 四・P139 氷屋。保はあまりこの人を好きじゃない。
関山分校長 五・P187 本郷分校(唐子学校の分校)の校長先生。金持ち。
ターちゃん 一・P74 保の友達?名前のみ登場。
千賀巡査 一・P153 駐在している巡査。
坂本

金左衛門

二・P25 村で唯一のトビ職。源八の父。気性の激しい人。石山部落の人。
時さん 一・P22 本家の作男(百姓仕事のため雇った人)。元気で気がいい。
中土手大家 四・P40 本家の親類。名前のみ登場。
中屋敷 四・P40 本家の親類。名前のみ登場。
平井 一・P179 通称カブト山。農家。保の同級生梅次の家。父親はいんごうカブトと呼ばれている。村のことでなんでも反対する。卑怯。
春爺 一・P22 本家のなんでもばたらき。力持ち。若い時、牛と相撲をとったらしい。
春爺のおふくろさま 四・P101 春爺の母。村一番の高齢者。
前屋敷 四・P40 本家の親類。名前のみ登場。
みやちゃん 一・P22 本家のお手伝い。キィキィ声。
みちみち食いながらぁ 四・P201 乞食。人相が悪い。いやったらしい。村人からの評判はすこぶる悪い。
ムクじい 四・P158 本家の水車番。
村山豊州 三・P7 旅絵描き。堀中の紹介で本家の食客として一年間唐子村にいた。

保と仲良し。乞食坊主みたい。50歳ぐらい。甲州の出。名人気質。

物知り

おじい

一・P67 保の家のとなりに住んでいる。情報が早い。
森下 二・P24 代々瓦屋の家。辰吉の家。
ヨカヨカ

あめ屋

一・P152 頭に小さな輪をのせその上にたらいをのせ、たらいのヘリに小旗を立てている。手には手太鼓を持っている。

やせて肩が張っている。前歯が二本欠けている。馬面。

店、医院など

名前 初登場 説明
岩下医院 一・P48 となり部落にある医院。
梅原屋 一・P 神社の石段の下り口のつきあたり。
徳田医院 一・P47 高本山のふもとにある医院。
松下商店 一・P148 新校舎のすぐそばで雑木林を背に県道っぷちにある店。
     

動物

名前 初登場 説明
アカ 一・P89 竜雄が可愛がっていた河北家の犬。年寄り。老衰病。
イナズマ 二・P171 本家の池の主。宗忠おじいちゃんの腕時計を飲み込んだ。
クロベエ 二・P249 ガンモご自慢の犬。黒犬。
ノロ 一・P92 本家の〈ひがし山〉にて保に拾われる。黒犬。バカ犬。
トラ 一・P209 野島牛舎の牛。赤毛の黒ととらふの浮いたあばれ牛。
チョコ 一・P194 松下の自慢の猟犬。
夕やけ 二・P196 小森家の池にいた大きいヒゴイ。洪水で行方知れずに。
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