「天の園」見聞録その壱“通貨”


 「天の園」を読んでいてふと思ったことがある。第一部(保が小学一年生の時)で保は50銭貰ったとすごく興奮していた。

 保はあれもこれも買って、、、といろいろ考えていたが到底今現在祭りだといっても私が入手できるものではないので価値なんてわからなかった。

(私の年の問題ではなく)


 だからといって銭、という単位もよくわからない。

 見たことないし、テレビ画面で時々為替相場だとかで耳にするぐらいだ。ただ、「一円より小さい額」とだけはなんとなくわかる。

 私はその時、50銭とはこどもの夢がかなう額、ということで自己完結させた。

 さてこんなこと考えながら私は「天の園」の時代背景を調べ始めた。、、、らなんともうまい具合に通貨についての資料を見つけた。

 まず第一の資料は生きがい大学の論文。

第二の資料は約八年前の北本高校図書委員会・郷土研究部の展示物。

 生きがい大学の論文とは一年前にちょうど今年の三月に生きがい大学を卒業された文化科一斑が課題学習として「天の園」について調査し発表されたものである。

 第二の展示物とは約八年前、北本高校図書委員会・郷土研究部が「天の園」を取り上げて調査し、文化祭で発表、展示したものである。

 第一の資料は「天の園」で出てきた物の当時の額が記載されていた。

明治40〜大正初期の諸物価

小学校教員初任給 10円〜13円
白米10キログラム 1円78銭
ハーモニカ 1円50銭
蚊帳 3円50銭
サイダー 10銭
ラムネ 6銭
自転車(国産) 50円〜150円
ローソク(40本入り) 80銭
卵 100匁 20銭

注 銭とは昔の通貨の単位。一貫の1/1000。文。一円の1/100。   匁とは約3.75グラム。卵1個約60グラム。

 第二の資料にはずばり、保の小遣いについて書かれていた。なんと今の価値に換算すると約5000円だそうだ、、、。そう、小学生(しかも一年生)が5000円(強調)、、、はあ、、、私の今の小遣いといっしょじゃないですか、、、(爆)
 

そりゃあんだけ興奮するはずですよ、、、。
 
 でも反対に考えて北本高校の資料が正しいと見て一銭は現代の価値で約200〜240円という計算になる。そう思って第一の資料を見ると、、、なんとなく明治という時代が見えてくる気がする。

 

 

2001/9/6脱稿 2001/9/8発行

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