「あ、、、、、、、」

「どうした?アル」

「今日、10月31日だよね、、、、、、」

「あぁ、そうだな。」

「ハロウィン、、、、、、」

「あぁ、そうだな、、、、、って。ハロウィン?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕はぼうっとしながらそう呟いた。

今日はハロウィンのはずだ。

僕たちがいた世界では今日のはずだ。

去年は軍部に押しかけてお菓子もらったなーっとふと思い出したのだ。

僕はまだ鎧だったからお菓子、食べれなかったけど鎧の兜いっぱいにお菓子をもらったんだ。

結構嬉しかったなぁ、、、なんて思い出していた。

、、、、、、、せっかく元に戻ったのになぁ、、、、。

 

 

 

 

 

 

 

オレはアルのその一言で固まった。

去年は嫌がらせ的に軍部にせびりに行った。

オレは菓子じゃなくて情報をくれって言ったのにあいつら、みんなして菓子を山のように用意していて。

アルの鎧に突っ込みやがって。

おかげでしばらくはオレの好きなドーナッツが買えなかった。

「兄さん、せっかくみんなから貰ったお菓子があるんだから!」

と言って鎧の中からお菓子を出す弟。

兄ちゃん、そんな子に育てた覚えはありません!(いや、確かに鎧の体にしてしまったのはオレの責任ではあるのだが)

とにかく、あの時のお菓子地獄を思い出してぞっとしたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二人がそれぞれ自分の思考に及んでいる間にもう一人がやってきた。

「、、、、なに、二人で変な顔してるのさ」

だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぼくがやっと自分に必要な本をそろえてエドとアルのエルリック兄弟のいるテーブルに戻ると

エドは眉間に皺を寄せてるしアルは幸せそうな顔をしてから何故だかプーッと膨れた。

、、、、、その間、二人の間には会話らしい会話はなかった。

それぞれ己の思考に浸りきっているのか、それとも脳内で会話をしているのか。

(なぜだかぼくには彼らがそれをできるような気がした。本当に何故だか。)

そしてエドの額に汗がにじみ始めてからぼくは話し掛けた。

「、、、、なに、二人で変な顔してるのさ」

と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エルリック兄弟はことの次第を話した。

「へぇー、、、エドたちの世界にもハロウィンは存在するんだー」

ぼくは持ってきた本をさすりながらそう答えた。

「「ってことは、、、、」」

エドがぼくの言葉を聞いてまたまた眉間に皺を寄せながら。

アルはぱあぁあっと明るい顔をしながら。

声を合わせて言った。

だからさ、どうして君たちはそこまで息がぴったしなのかな?

ちょっと怖いよ?

(最初は羨ましかったんだけど、ここまでくるとなんだか恐ろしく感じる。)

その表情と先ほどの話でエドはいやーな思い出があるんだろうがここで事実を曲げて二人に教えるのもなんだかな。

だって、アルはとても何か期待してるじゃないか。

悪いことではないはずだ。

しかし何故エドを見てるとこれから言う事が悪い事のようにかんじるのだろう。

「あぁ、ぼく達もハロウィンはするよ。」

エド撃沈。アル浮上。

まさにそんな言葉が似合う情景だった。

「そうなの?そうなの?!」

アルはしゃいでるよ。やっぱ教えてあげてよかったんだ。

うん。

なのに横で沈んでいる物体をみるとなんだか切ないような可哀想なような、、、、。

「うぐぐぐぐ」

どうやらかなり嫌なことがあったんだろうな、、、。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あー、、、ハロウィンかぁ、、、。去年は二人ともどうしたの?」

ばくは興味を惹かれたのでアルに聞いてみた。

いや、なんだかエドに聞くととても事実から歪曲した話を聞きそうな感じをして。

「うん!あのね!」

でも話を聞いていて、『あぁ、アルの話だけというのもやっぱりきっと事実を歪曲してるんだろうな、、、』という気がしてきた。

だって、本当に楽しそうに話すんだもん。

「んで、なんでエドはそんなに沈んでるの?」

これはやっぱり平等にどちらの話も聞くべきだろう。

「あぁ!もうあれはな、、、」

、、、、、、、、なんなんだ、この兄弟は!

あんなに息がぴったしだったのに二人とも180度違う方向を見ているよ、、、。

「へー、、、ところでさ、まさかと思うけどにはなにも言ってないよね?」

ぼくは改めて別の心配を思い出した。

ハロウィンの本家本元は、、、、あいつの故郷だ。

、、、、、、、、、、、。(汗)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あー、言ってないよ!」

アルが未だ幸せそうな顔をして言った。

「今、本読んでてふと思い出したんだ」

「なーんだ!」

「あぁ、でもね。今日のウィルさん、見てて思い出したんだよねー」

なんでかなー、ウィルさん、にこにこしてさ。

黒い服着てコウモリを捕まえてたんだ。昨日の夜に。

「「、、、、、、、、、、、」」

エドとぼくは固まってしまった。

「あれ、ハロウィンの準備だったんだねー」

なぜ、そこで嫌な予感しないの、アル?

なんでそんなにこやかなの???

君もぼくの仲間だと思ってたのに、、、。

もしかして、ぼくが何日間も姿見せなかったうちにアルまでも壊れちゃったの?!

「ねー、、、もうなんだか不気味だったんだけどさー」

兄さんに言ったら兄さん逃げちゃいそうだから。

にこやかに。でも確実に後ろに黒い暗雲を浮かび上がらせながら。

アルは言った。

、、、、、、、、、、、、、、、、、、。(汗)

あ、エドも汗かいてる?

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。

もしかして、アルのこと怒らせた?エド。

アルはとても楽しそうだ。

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。

もしかして、アルも。

アルもあの、、、、。

と同じ、、、。

人種になっちゃったの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちょっと夏休みのことを後悔し始めたでした。

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