「どりゃーーーー!!!退きやがれ!野郎どもーーーー!!!」
颯爽と、いや怒涛の突撃で床をモップで拭く。
「「「、、、、、、、、」」」
そんなを遠目から怯えながら見つめるはエドとアル。そしてこの家の主人のである。
ちなみにさすがのの顔にはありありと後悔の念が浮かんでいる。
大掃除
「みんなー!年末は空けてるよね?」
はテレビを見つつポテトチップスを突付いているエドとアル、そしてに話し掛けた。
「オレは特に何も無いぜ」
「僕もー!」
エドが答えたのに賛同するアル。
「ぼくは自分ちの大掃除、、「そうか、そうか。よし!今年はみんなでうちの大掃除だ!!」」
の言葉を遮る形では早々にそう宣言した。
「おおそうじ〜」
エドはあからさまに嫌な顔をする。
「そ、大掃除。やっぱり新年は綺麗な部屋で過ごしたいでしょ?」
にっこりと脅迫めいた笑顔を浮かべている。
「この国では年末に掃除をするの?」
アルがに聞く。
「そ。この国では年が明けるってことはいろいろな節目なんだよ。節目を大切にするのが日本の美学!」
ぎゅっと握りこぶしを作り鼻息をフンッとだしながらは力説した。
「ところで、今年はぼくは自分の」
「という訳で今から分担を決めるぞー」
あくまでもの言葉を遮っては話を進めようとする。
「ちょい待て、この野郎。」
そんなの腰に後ろから蹴りを入れる。
「、、、、、なにかね、、、君?」
はにこにこと笑いながら後ろに振り返る。はその顔を見てぞぞぞっと背中を這うものを感じたがここで引いては元の木阿弥。
ここが肝心、要だと冷や汗を流しながらぎりっと歯を食いしばった。
「ぼくは自分の家を掃除しますんで」
「はぁ?」
汗があごから流れ落ちる。冬だというのになぜこんなに汗をかいているのだろう。そしてなんでここはこんなに寒々しい空気に満ちているのだろう。
はにこやかに、だが確実に非難の声をあげる。
「だからぼくは今年こそぼくの、、、、、」
「この家ってすごく大きくてね〜掃除が大変なんだよね〜」
「だ、だか、、、、ら、、、、、、うう」
どんどん小さくなる。どんどん大きくなる。
そんな二人を眺めているエルリック兄弟。二人とも不憫な目でを見つめた。
そんな二人の目を見ては自分の負けを認めない訳にはいかなくなった。
負けを認めるとの顔はどんどん様変わりしていった。怒った顔をしたかと思うと悔しそうな顔して、でもすぐにくしゃっとした顔になったかと思うと大きな目に涙を浮かべた。
「、、、うう、、、うわーーーん!えどー!!あるー!!!」
二人はしょーがないなぁという顔をしての頭を撫でた。
その背後で『勝った』という文字を背景に大人げも無く喜んでいるがいた。
「泣くな、泣くな、、、」
エドが背中をさする。
「そうだよー」
アルも頭を撫でる。
「二人とも〜、、、去年もぼく、自分ちの大掃除できなかったんだよ〜、、、んちの大掃除してて。それに結局こっちで年明けまでいたんだよ、、、」
だばーっと涙を流しながらは切々と語る。
「あぁ、また今年も掃除できないのか、、、つーかぼくあの家に越してきてから一度も大掃除してないし、、、、」
めそめそ。
「男がそんなに泣くな!よし!ここの大掃除が終わったらお前んちの大掃除しに行こう!」
エドが男気を見せてそうに言って肩を抱く。
「そうだね!兄さん!!もそれでいいよね?」
アルもの目線にあわせるため少し屈みながらに聞いてきた。
「エドー、、、アルー、、、」
は感動に咽びながらこくりと大きく頷いてにっこりと笑った。
それが悲劇の始まりだ。
「どりゃーーーー!!!みんな何ぼうっとしてるの?早くしないと大掃除終わんないよ!!」
は血眼になって掃除をしている、、、。まるで鬼神の如くだ。
「アル!このでっかいの退かして!!はちゃんと働いてるの???エド!これ直して!!」
の怒声が響きまわる。
あと来年まで×日間。
エドとアルの初めての日本の年明けは無事に済んだのだろうか、、、、、。
2004/1/3脱稿
蛇足
さんは一人で自分の家を掃除したくありません。
なぜなら大きすぎるから。彼の御家はかなりの大きさです。
だって中庭に工房があるし。図書室はあるし。まぁちょっと昔の洋館を思い浮かべててください。
そのうち全体像が描かれるかもしれません。
屋敷し○べ妖精がいないのがおかしいくらいに。
それで日本に越してきてから何年も経つけどいつもくんに手伝わせております。
何より連載当初からあるように彼は片付けが苦手です。
さて、既に年明けてるじゃーんと言う突っ込みはしないでください。
ちゃんと私もそれはわかってますから、、、。
さて今回はクリスマスに続き季節モノです。
やっぱりクリスマスもしたんだから大掃除もだねーということで。
管理人Yは大掃除好きです。でも正直、自分のペースで出来ないとこれほど苦痛のモノも無いですよね。
一人部屋のときはやってましたけど一人部屋じゃなくなった途端やらなくなりました、、、。
つまり自分の居所はきれいでありたいという典型的な奴ですな。
ちなみに管理人Mの方はかなりの掃除大好き人間です。
もう、捨てるのがストレス解消法らしく、彼女放っておくときっと全てをすっからかんにしてくれるでしょう、、、
怖いなぁ。原稿とかも躊躇せずに捨てるし、、、(涙)
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